アテネオリンピックレポート(8月17日)
2004.8/18
日本馬術連盟常務理事 渡辺 弘
8月17日
クロスカントリーは予想していたように、75頭中3頭が失権、40頭程が10点以下のタイム減点、16頭が減点なしと近年のオリンピックにない結果となりました。非常に走りやすいコースだったといえるでしょう。しかし、後半には波乱もありました。
各国からの参加選手は最大5名で、その上位3名の成績が団体成績となります。当初団体参加国は10カ国となっていましたが、個人参加枠を3名以上取得した国がチームを組むことになり、結局14カ国がチームを組みました。各国のポイントゲッターの多くは後半の参加となってました。その中で、11番に出場した昨日まで3位のドイツ、ベッティーナ・ホイは丁寧な走行でタイム減点3.6でゴールをしました。昨日まで上位の選手は多くて3点台の減点でしたが、何とピッパー・ファネルは、前半から馬が強くコントロールに苦労をしている様子が見受けられましたが、後半では明らかにいつもの彼女の走りではなく、スピードに乗れないままタイム減点11.2と大きく後退してしまいました。彼女はこれまで4スターで格段の強さを発揮していましたが、今回はクロスカントリーだけのコースであったことが災いとなったと思われます。馬が強過ぎる場合でも、バトミントンのように最大限のロングコースとなると、その強さがクロスカントリーの時に丁度良い塩梅になることがあります。70番のニュージーランドのベテラン、アンドリュー・ニコルソンは、写真にあるバンケットから2完歩の正面幅の狭い古代ギリシャの壺をかたちどった障害で馬がバランスを崩して落馬。2番後のオーストラリアのアンドリュー・ホイも同じ障害で同じように落馬。75番の最終選手であるドイツのイングレット・クリムケは15と16障害の曲線4完歩で後肢を滑らせ落馬で、タイム減点かと思われましたが、その後必死に走りタイムイン。ゴール後の喜びようは大変なものでした。壺の障害では、ギリシャからただ一人参加していたハイデ・アンティカズィデが、折角昨日まで16位と好成績であったのに同じような落馬をしてしまいました。古代のたたりでもあるのでしょうか。
団体は、3頭がタイムインしたフランスが1位、イギリスはピッパーの減点が大きく響き昨日の1位から3位に落ちて、2位にはドイツが繰り上がりました。1〜3位は2落下づつの差があるので明日の障害競技でどうなることでしょう。
個人トップは、昨日と変わらずフランスのニコラ・トゥーザンで、6位まではピッパーが8位に落ちただけで変わらずです。明日の個人は2回の障害経路即ち団体で1回目、個人で2回目(高さ125cm)を走行するのですから、今まで以上に障害への潔癖性が求められます。総合馬にはいるんです、簡単に何落下のもするのが。
ブラジルチームは自国産と思われる小ぶりのサラブレッドで参加していました。団体10位ではありますが、シドニーオリンピックの時より数段上達していました。タイのポンシレ・ブンルエウォングは、タイム減点4.4の43位でした。日本も負けてはいられません。

写真は難関の飛び込み水濠とベテランの落馬を誘った壺を含む2つのコンビネーション障害です。